1.3 現代心理学

 American Psychological Association (APA)

アメリカ心理学会(世界最大の心理学者組織)　　54の部門があり、宗教とスピリチュアリティの心理学から運動とスポーツの心理学、行動神経科学と比較心理学まで、さまざまな専門分野を代表している。

 

The Association for Psychological Science (APS) 

科学的心理学会　　1988年に設立され、心理学の科学的方向性を前進させることを目指している。APA内の心理学の科学的および臨床的部門のメンバー間の不一致から分派した。メンバーのかなりの割合が国際的で、全米ラティーナ/ o心理学会（NLPA）、アジアアメリカ心理学会（AAPA）、黒人心理学者協会（ABPsi）、およびインド心理学者協会（SIP）など心理学で働くいくつかの民族または人種グループの専門家にネットワーキングとコラボ

 

 

 

生物心理学biopsychology　私たちの生物学が私たちの行動にどのように影響するか

神経系の構造と機能が行動にどのように関連しているか

心理学者と生理学者の両方の研究戦略を組み合わせている。

 

Central Nervous System(中枢神経系) – Spinal cord(脊髄)

Peripheral Nervous System(末梢神経系) -

 

 

 

生物学的心理学者の研究対象は、感覚および運動系、睡眠、薬物の使用と乱用、摂取行動、生殖行動、神経発達、神経系の可塑性、および精神障害の生物学的相関…等。

この学際的なアプローチは神経科学と呼ばれる

行動が遺伝学の影響を受ける限り、人間や動物の解剖学的特徴と同様に、行動は周囲への適応を示す。これらの環境には、物理​​的環境と、生物間の相互作用が生存と繁殖にとって重要である可能性があるため、社会的環境も含まれる。

 

 

 

 

進化心理学　ダーウィンの進化論に準じている

進化理論に基づいて特定の状況での行動の結果を予測し、結果が理論と一致するかどうかを判断するために観察または実験を行っている

行動が遺伝的決定要因を持っているとの仮定に基づいている。例としては、記憶、配偶者選択、親族間の関係、友情と協力、子育て、社会組織、地位など…がある。

私たちが持っている特性が、人類の歴史のはるか昔の環境的および社会的条件の下で進化したということになり、これらの条件が何であったかについては分かっていない部分も多い。行動特性は、現在の条件下で適応する必要はなく、進化した過去の条件下でのみ適応可能である必要があるが、これについては、仮説を立てることしかできない。

一例では、37の文化にまたがる男性と女性の間の配偶者の好みの違いの研究で、女性が男性よりも潜在的な収入要因を重視し、男性が女性よりも潜在的な生殖要因（若さと魅力）を重視していることを発見しました。いくつかの文化では逸脱があったものの、一般的に、予測は進化の予測と一致していた。

 

 

 

 

感覚と知覚

私たちの世界の経験は、すべての感覚情報（または感覚）ほど単純ではない。むしろ、私たちの経験（または認識）は複雑であり、私たちが注意を向ける場所、以前の経験、さらには文化的背景によっても影響を受ける。

 

 

 

認知心理学cognitive psychology

認知または思考、経験および行動との関係を研究する。多くは各自の周辺環境や背景に影響を受ける。認知科学。

認知心理学者は、注意から問題解決、言語、記憶に至るまで、幅広いトピックにまたがる研究を行う。感覚と知覚、思考と知性、記憶、寿命の発達、社会心理学、および治療等。

 

 

 

 

発達心理学developmental psychology　生涯にわたる発達の科学的研究

身体の成熟に関連するプロセスだけでなく、認知スキル、道徳的推論、社会的行動、および他の心理的属性の変化にも焦点を当てている。

初期　非常に幼い子供と大人の間に存在する身体的、認知的、社会的能力の違いについて

ジャン・ピアジェ　成人期に移行する際の乳児期と小児期の認知の変化について研究　　　先進国全体の人口動態の変化を反映している可能性がある。

オブジェクトの永続性とは、物理的なものが私たちから隠されていても、存在し続けるという理解のこと。大人におもちゃを見せて、それをカーテンの後ろに隠すと、大人はおもちゃがまだ存在していることを知っているが、幼い子供は、隠された物体がもはや存在しないかのように言動する。→→→ 「非常に幼い子供は対象の永続性を示さない」

 

 

 

 

パーソナリティ心理学personality psychology

それぞれの個人の思考と行動のパターンに焦点を当てている。フロイトは、精神の意識的な部分と無意識的な部分の間の対立が生涯にわたって実行されたときに人格が生じると述べた。

現代では、性格特性personality traitを特定し、これらの特性を測定し、特定の場面でこれらの特性がどのように相互作用して、特定の状況で人がどのように行動するかを決定することに焦点を当てている。

性格特性は、思考と行動の比較的一貫したパターンであり、多くの人が、個人間で見られる性格の変化を捉えるには、5つの特性次元「ビッグファイブ」または5因子モデルがあり、誠実性、協調性、神経症傾向、開放性、および外向性の次元が含まれる。

これらの性質は、生涯にわたって比較的安定していることが実証されており、遺伝学の影響を受けることが分かっている。

 

 

 

 

社会心理学

私たちが他者とどのように相互作用し、関係するかに焦点を当てている。

自分の行動を説明する方法と他人の行動を説明する方法、偏見、魅力の違い、対人関係の葛藤を解決する方法などについて研究を行っている。

他の人々の中にいることが私たち自身の行動や思考パターンをどのように変えるか

 

スタンレー・ミルグラム(アメリカ)

大規模な残虐行為を犯したとして告発されたナチスの戦争犯罪者、アドルフ・アイヒマン

当時、ほとんどの心理学者は、命令に従っているという理由だけで、そのような並外れた痛みや苦しみを喜んで負わせる人はほとんどいないと思っていた。

ミルグラムは、参加者の3分の2近くが、権威者（この場合は）から指示を受ければ、他の人に痛みやより深刻な結果を与えないことも出来たにも関わらず、喜んで致命的なショックや残虐行為を取ることを発見した。

 

 

 

産業組織心理学 （IO心理学）

産業および組織の設定で心理学の理論、原則を取り上げ研究を行っている。人事管理、組織構造、および職場環境に関連する問題に関与する。さらにIO設定内の行動に関する科学的研究も実施する。

多くの企業はIO心理学者の助けを借りて、最高の採用決定を下し、従業員の生産性と効率を高める環境を作ろうとする。

 

 

 

健康心理学

生物学的、心理的、社会文化的要因の相互作用によって健康がどのように影響を受けるかに焦点を当てている。生物心理社会モデル。

公共政策、教育、介入、および研究を通じて、個人がより良い健康を達成するのを支援することを目標とし、遺伝的構成、行動パターン、人間関係、心理的ストレス、および健康の間の関係を調査する研究を行っている。、健康状態の悪化に寄与する行動パターンに取り組むよう人々を動機付ける効果的な方法についての研究もおこなわれている

 

 

 

臨床心理学clinical psychology

臨床心理学は、精神障害やその他の問題のある行動パターンの診断と治療に焦点を当てている

カウンセリング心理学counseling psychologyは、心理的に健康であると考えられている個人の感情的、社会的、職業

行動主義と認知革命の両方が、行動療法、認知療法、および認知行動療法の形で臨床実践を形作っている。

 

 

 

法心理学forensic psychology

司法制度の文脈で生じる心理学の質問を扱う心理学。裁判に立つ能力を評価し、被告の心の状態を評価し、子供の拘禁事件のコンサルタントとして行動し、判決と治療の推奨事項について相談し、また子供が証言する場合などにも司法に助言する。

法医学心理学者は法律をよく理解し、心理学の領域内だけでなく、法制度の文脈で情報を提供する必要がある。

1.3　現代心理学

 

 

 

参考

Spielman, R., Dumper, K., Jenkins, W., Lacombe, A., Lovett, M. & Perlmutter, M. (2017). Psychology. OpenStax College, Rice University. Retrieved from https://my.uopeople.edu/pluginfile.php/1097682/mod_page/content/7/PSYCTextCh_1-4.pdf