2.2 社会的経済活動における性格と価値観

 

 

性格＝人の比較的安定した感情、思考、行動パターン

性格は人生経験、幼少期の教育、ライフイベント等によって形成され、長期間にわたって変化する。

20-40歳の間で最も感情的に安定し、社会的な立場も向上するが、新しい経験への開放性は年齢とともに低下する。

 

私たちの行動は、私たちがどのように行動したいかではなく、私たちに期待されることによってより強く影響を受ける。特に自律性や自由度の高い仕事では、性格が仕事の行動に強い影響を与える傾向がある。

 

 

 

ビッグファイブの性格特性

ビッグファイブの側面は、開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向です。イニシャルを組み合わせると、頭字語OCEANとなる。

 

 

O – Openness 開放性

人が好奇心が強く、独創的で、知的で、創造的で、新しいアイデアに対してオープンである度合い

 

柔軟で新しいスキルを学ぶ意欲にあふれており、トレーニング環境に上手く順応する

開放性の高い人は変化への適応力が高く、予期しない変化を経験しても上手く対応する。

自ら起業する確率が高い。

 

 

C – Conscientiousness 誠実性

個人が組織化され、体系的で、時間厳守で、達成志向で、信頼できる度合い

パフォーマンスのモチベーションが高く、離職率が低く、欠席率が低く、職場での安全パフォーマンスをする。

自ら起業する確率が高く、社会での生存率が高くなる。

詳細を重視しすぎる傾向・欠点がある。

 

E - Extraversion 外向性

おしゃべりで、社交的で、社交を楽しむ度合い

販売を伴う仕事に効果的である傾向がある。

マネージャーに向いており、良いリーダーシップを発揮する。

新しい環境に適応しやすい。

友人との付き合いやニーズに対応するため、欠席率が高くなる傾向にある。

 

A – Agreeableness　協調性

愛想がよく、寛容で、敏感で、信頼でき、親切で、温かい度合い

他の人と仲良くする好感の持てる人

他の人を助ける

公正な環境を作り出す効果的な指導者になる

弁護士などは向かない

変化志向のコミュニケーションに加わらない

 

N – Neuroticism　神経症的傾向

不安、過敏、気質、および不機嫌である程度

習慣的に仕事に不満を抱き、辞める意欲が高いと報告する傾向があるが、必ずしも実際に仕事を辞めるわけではなく、ストレスやうつ病を発症する確率が高い。

管理職になった場合、職場で不公平な環境を作り出す傾向がある。

 

 

 

 

 

 

 

自己監視Self-monitoring

社会的状況で自分の行動や外見を監視できる程度

状況が何を要求するかを理解し、それに応じて行動する

自分の印象を効果的に管理し、物事を成し遂げるが、対立を避けようとするあまり、マネージャーとして他の従業員を評価する際の制度は低くなることがある。

 

 

 

積極的な性格Proactive personality

 

問題を修正し、物事を変え、率先して問題を解決しようとする傾向

何をすべきかを言われるのを待つ代わりに、積極的な人々は意味のある変化を開始し、途中で直面する障害を取り除くために行動を起こす。

積極的であるが強引すぎると感じられている人、他の人が手放したくないことを変えようとしている人、または会社の最善の利益に役立たない決定を下す場合がある。

 

 

自尊心Self-esteem

 

人が自分自身に対して全体的に前向きな気持ちを持っている度合い

高い自尊心は、自分の仕事に対する満足度が高く、仕事のパフォーマンスが高いことに関連している。

 

 

 

自己効力感Self-efficacy

 

特定のタスクを正しく実行することができるという信念

予測因子となる

自己効力感の高い人は実際に自分自身に対してより高い目標を設定し、目標にもっとコミットしているのに対し、自己効力感の低い人は先延ばしになる傾向がある

 

 

 

 

従業員の選択における性格検査

仕事の面において行動の予測因子となる

離職率を減らし、仕事上の非行を50-100%減少させる

調査に回答する人々が正直であるという強いインセンティブを持っていない

偽造する能力は、社会的監視など、職場での成功を高める性格特性に関連している可能性さえあるとし、テストを偽造しても有効なままであると指摘する専門家もいる

 

性格は職務遂行能力の変動の約10％〜15％しか説明しない

実際、認知能力（全体的な精神的知性）の方が、仕事のパフォーマンスのより強力な予測因子である

 

アメリカ障害者法（ADA）に違反している？ケースも存在する

 

 

 

価値観Values

人々にとって最も重要なことを反映している、人々の安定した人生の目標

人生経験を積み重ねることで生涯を通じて確立され、比較的安定している傾向がある

 

仕事によって価値観を達成できないとき、彼らは彼らが仕事に不満を持っているならば職場を離れることにするかもしれない

 

刺激を高く評価する人は、消防士、警察官、救急医療など、迅速な行動とリスクの高い仕事を探す可能性がある

 

業績を高く評価する人は、起業家または社内起業家、そして慈善と普遍主義を重んじる個人は、慈善団体のある非営利セクター、または看護やソーシャルワークなどの「支援専門職」で仕事を探すかもし​​れない。

 

性格と同様、価値観は特定の仕事への職務の割り当てや指揮系統の開発など、活動の組織化に影響を及ぼす。従業員の価値観は、従業員が仕事の特性の変化にどのように対応するかに影響を与える可能性がある